引き裂かれたスキャンティ

小鳥先輩である。
小鳥先輩でありんす。
小鳥先輩ではないか。
小鳥先輩だった!


小鳥先輩はみなさんご存知の通りデフォルトノーパンノーブラである。


小鳥先輩は重度の肩こりバードである。
あまりに酷い時はその痛みに涙するほど。
肩こりの原因の一つに血行不良がある。


ある日小鳥先輩は思った。
乳パッドをはずせば血のめぐりがよくなるはず。
思い立った瞬間小鳥先輩は躊躇なくはずした。
会社のトイレでスパーンとはずした。



フリーダム!ダムデスデムデン!!


開放感は想像以上だった。
今までいかに乳バンドに心身が抑圧されていたかわかった。


あのちょっと乳バンドがずれてる時のもどかしく気持ち悪い感じ。
ズレを直したくとも人前で直すのは憚られる感じ。
乳バンドを初めて装着した日からずっとメス鳥達はこの
「心身ともに都合が悪い感じ」
を1日何回も味わってきているのである。


1回1回にかかる負荷は小さくとも、それが積み重なるといかほどになるか。


小鳥先輩は思った。
そもそも小鳥先輩は「ほぼノーパイ」ではないか。
ないに等しいパイの<パイ尊心>を守るために
これ以上都合の悪い感じにつき合わされる必要はないのではないか。


今までパイのおかげで必要のないストレスを受けてきたのかと思うと
我がパイのことながら小鳥先輩は鶏冠が立った。
「鶏冠にくるぜぇ〜」
どこかのヤンキー漫画で覚えたセリフを吐いてみるほどに
腹立たしくなってきた。


「わてはノーブラバードとして生まれ変わるでぇ!」
小鳥先輩はあっさりと
今までなきがごとしパイをデコレーションするため、崇め奉るため
コレクションしてきた乳バンドどもを封印した。



そして、ノーブラバードとしての第2の人生を歩み始めた。
ノーブラバードの称号と引き換えに大切なものを失いつつあることに気づきもせず・・・。


 
 小鳥先輩やさぐれ系 第一部〜ノーブラバード〜

  完


思いのほか話が長くなったので今日はこれまで。
と小鳥先輩は言っている。


「そもそも続きを書く気なんかねぇ〜よ〜」
と鏡に映った自分に反芻した餌をやりながらぼやいている。